キャバクラの閉店後、伝票を見ながら電卓をたたき、エクセルに打ち込む。売上の集計とキャストの給料計算は、毎日いちばん時間がかかる仕事のひとつです。
この記事では、キャバクラの毎日の売上集計で見る項目、キャストの給料(時給・バック・手当・差し引き)のしくみ、そして源泉徴収まで入れた計算例を、はじめての方にもわかるようにまとめました。ガールズバー・ラウンジ・スナック・コンカフェでも考え方は同じです。
この記事でわかること
- 閉店後の売上集計で、何を数えればいいか
- 時給・バック・手当・差し引きで、キャストの給料がどう決まるか
- ホステス報酬の源泉徴収(5,000円×日数を引いて10.21%)の計算のしかた
- エクセルで計算するときにミスが起きやすいところと、自動にする方法
毎日の売上集計で見る項目
売上集計は「お店全体でいくら売れたか」と「キャストごとに何があったか」の2つに分けて考えるとわかりやすくなります。後者がそのまま給料計算の材料になります。
とくに指名やドリンクを「誰に付けたか」は、伝票を書いた時点で記録しておかないと、閉店後に思い出して書き足すことになり、取り違えの原因になります。
レジ締めのやり方
集計が終わったら、レジの中の現金が帳簿と合っているかを確かめます。基本の考え方は次のとおりです。
- 伝票をすべて締める会計の終わっていない伝票が残っていないかを確認します。
- 支払い方法ごとに合計を出すカードやQR決済は、決済端末の締めの合計とも照らし合わせます。
- 現金を数えるお札と硬貨の枚数を数え、上の式の「あるべき現金」と比べます。
- 日報にまとめる売上・組数・客単価・過不足・キャストごとの指名や杯数を残します。
キャストの給料のしくみ
キャバクラのキャストの給料は、だいたい次の4つの組み合わせで決まります。中身はお店ごとに違うので、ルールを紙やデータで決めて、キャストと共有しておくことが大切です。
- 時給(基本の報酬)固定の時給のほか、前の期間の売上や指名の数で時給が上下する「スライド制」、指名やドリンクをポイントにして時給を決める「ポイント制」などがあります。
- バック本指名・場内指名・同伴・ドリンク・ボトルなどに付く報酬です。「1本いくら」の定額と、「売上の何%」の割合の2つの決め方があります。
- 手当ヘアメイク代の補助、送り、イベントの手当など。お店で決めたものを足します。
- 差し引くもの源泉徴収の税金、日払い・前借りで先に渡した分、送り代など。差し引く項目と金額は、あらかじめ決めて伝えておきます。
※ 罰金のように後から一方的に引くものは、契約の形によっては法律上の問題になることがあります。差し引く項目は、事前に書面で取り決めておくのが安心です。
給料の計算例
ある日のキャスト「ゆな」さん(架空の例)の給料を計算してみます。お店のルールは例として次のように決めています。
- 時給 3,000円(この日は 20:00〜翌2:00 の6時間)
- 本指名バック 1本 2,000円、場内指名バック 1本 1,000円、同伴バック 3,000円
- ドリンクバック 1杯 200円、ボトルバック 売上の10%
- 送り代 1回 1,000円を差し引く
| 項目内わけ | 金額 |
|---|---|
| 時給3,000円 × 6時間 | 18,000円 |
| 本指名バック2,000円 × 2本 | 4,000円 |
| 場内指名バック1,000円 × 1本 | 1,000円 |
| 同伴バック3,000円 × 1回 | 3,000円 |
| ドリンクバック200円 × 10杯 | 2,000円 |
| ボトルバックボトル売上 50,000円 × 10% | 5,000円 |
| 報酬の合計 | 33,000円 |
| 源泉徴収(33,000円 − 5,000円 × 1日)× 10.21% | −2,858円 |
| 送り代1回 | −1,000円 |
| 手取り(この日の支給額) | 29,142円 |
源泉徴収の税額は1円未満を切り捨てています(28,000円 × 10.21% = 2,858.8円 → 2,858円)。
これを毎日、キャストの人数分くり返すのが給料計算です。キャストが15人いれば、毎晩15人分の表を作ることになります。
源泉徴収の計算
キャバクラやバーなどのお店が、ホステス(キャスト)に報酬を払うときは、所得税と復興特別所得税を源泉徴収する決まりがあります(国税庁 タックスアンサー No.2807)。計算のしかたは次のとおりです。
「計算期間の日数」は出勤日数ではない
まちがえやすいのが日数の数え方です。計算期間の日数は、出勤した日数ではなく、その期間のすべての日数です(最高裁判所の判決でもこの考え方が示されています)。
| 払い方計算 | 税額 |
|---|---|
| 日払い(33,000円 − 5,000円 × 1日)× 10.21% | 2,858円 |
| 半月払い(1日〜15日)(250,000円 − 5,000円 × 15日)× 10.21% | 17,867円 |
| 月払い(30日の月)(500,000円 − 5,000円 × 30日)× 10.21% | 35,735円 |
報酬が「5,000円 × 日数」より少ないときは、源泉徴収の税額は0円です。
エクセル計算でつまずくところ
エクセルの給料表は自由に作れて便利ですが、夜のお店では次のようなところでミスや手間が出やすくなります。
- 伝票とエクセルの二度打ち伝票に書いた指名やドリンクを、閉店後にもう一度打ち込むので、打ちまちがい・打ちもれが起きます。
- ルール変更に表が追いつかない「来月からドリンクバックを上げる」「この商品だけバック率を変える」といった変更のたびに、式を直す必要があります。古い月の計算が変わってしまうこともあります。
- スライド時給・ポイント制が複雑前の期間の成績で時給が変わるしくみは、式が長くなり、作った人しか直せない表になりがちです。
- 前借りの差し引き忘れ日払い・前借りの記録が別の紙やノートにあると、給料日に差し引き忘れが起きます。
- キャストからの「給料いくら?」キャストが自分で確認できないので、毎回お店に問い合わせが来ます。
POSシステムで自動にする
夜のお店向けのPOSシステムを使うと、伝票を入れた時点で、誰にどのバックが付いたかが記録されるので、閉店後の集計と給料計算をほとんど自動にできます。
たとえばポスポスでは、次のことができます。
料金は月額(税込)で、ライトプラン 11,000円、スタンダードプラン 33,000円(5店舗まで追加料金なし)、個別プラン 55,000円〜。初期費用は0円で、無料で1か月お試しできます。ほかのシステムとの比べ方は、夜のお店のPOSシステムおすすめ5選で紹介しています。
よくある質問
キャバクラの給料計算は何でするのがいいですか?
キャストが数人で、バックの種類も少なければエクセルでも計算できます。キャストが増えたり、スライド時給や商品ごとのバックがあると手作業のミスが増えるので、伝票から自動で計算できる夜のお店向けのPOSシステムが向いています。
ホステス報酬の源泉徴収はどう計算しますか?
1回に支払う報酬の額から「5,000円 × 計算期間の日数」を引いた残りに、10.21%(所得税と復興特別所得税)をかけます。日払いなら日数は1日、月払いならその月の日数です。お店との契約が雇用(給与)の場合は、給与の源泉徴収税額表で計算します。
計算期間の日数は、出勤した日数ですか?
出勤日数ではなく、給料の計算期間に含まれるすべての日数です。最高裁判所の判決でもそのように示されています。たとえば1日〜15日の半月払いなら15日です。
前借り(日払い)をした分はどう扱いますか?
前借りした金額を記録しておき、給料日の支給額から差し引きます。いつ・いくら渡したかを残しておかないと、給料日にもめる原因になります。
ポスポスで給料計算まで自動にできますか?
できます。伝票から指名・同伴・ドリンクなどのバックを自動で集計し、売上や指名で変わる時給・歩合、前借りの差し引き、送りの手当までキャストごとに計算します。キャストは自分のスマホで給料や成績を確認できます。月額11,000円〜・初期費用0円で、無料で1か月お試しできます。
集計も、給料も。ポスポスひとつで。
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※ 記事中の計算例は説明のための架空の数字です。時給・バックなどの決め方はお店ごとに異なります。税金の扱いは2026年10月時点の国税庁の案内にもとづいています。実際の申告・納付は税理士や税務署にご確認ください。

