防衛省が動く、隊舎改革の波。

防衛省が動く、隊舎改革の波。

防衛省は2026年度を目処に、自衛隊の隊舎を完全個室化する方針を打ち出しました。

2024年に改定された整備基準では、階級に関係なく居室面積15㎡を標準とし、

水回り設備の有無で2タイプ(ユニットバス付き/なし)に分ける設計案が示されています。

この改修は単なる建築工事ではなく、

“自衛官の生活基盤そのものを見直す大きな一歩”です。


|🏠 新しい隊舎の特徴

完全個室化(従来の2〜6人相部屋を廃止)

居室面積:15㎡標準(階級問わず

Aタイプ:ユニットバス・シャワー付き

Bタイプ:水回りなし、広いスペース重視

共用部改修:エントランスや廊下などを木質化し、温かみのあるデザインに

2025年度補正予算案では、

この個室化事業に約6億円が計上されています。

建設工業新聞によると、実際の工事は2026年度から順次スタート予定とのことです。

▶ 出典:建設工業新聞 記事はこちら


🔍 背景にあるのは「人材確保と定着支援」

防衛省の「人的基盤強化方針」には、

「生活環境の改善が人材の確保・定着につながる」

という考えが明記されています。

離職理由として多い「プライバシーの欠如」や「オン・オフの切り替えの難しさ」。

完全個室化は、そうした課題を解消し、

自衛官一人ひとりが安心して過ごせる環境づくりを目指しています。

💬 自衛隊経験者として感じること

ー「人を守る仕事をする人の環境を整える」ー

ーこれは防衛の未来を支える、静かな革命かもしれません。ー

私は、陸上自衛隊高等工科学校で生活していた頃、

常に誰かと同じ空間にいるのが当たり前でした。

それが「規律」「団結心」を育てる反面、

心を休める時間がほとんどないのも事実。

個室化によって、

“自分の時間を確保してリセットできる環境”ができることは、

隊員一人ひとりのパフォーマンス向上にもつながるはずです。

🌏 社会全体から見た意義

今、日本社会では「働き方の多様化」や「ウェルビーイング」が重視される時代。

公務員や自衛官の世界でも、

「古い体質からの脱却」への動きが確実に始まっています。

この隊舎改革は、

“人を守る仕事をする人の環境を整える”という意味で、

象徴的な第一歩だと感じます。

|✨ AKITOグループの想い

AKITOグループは、

公務員経験者や元自衛官のキャリア支援を通じて、

こうした社会の変化を前向きに伝えていきます。

「制度が変わる」その裏には、

“人を想う力”があります。

私たちはその想いを、

民間からも広げていきたいと考えています。

文責:AKITOグループ代表

(元公務員/元陸上自衛隊/高等工科学校#66)

📎 建設工業新聞 記事元URL

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